
とおい昔まいた、ひとつのタネ
どこでまいたか、どんなタネをまいたか忘れたまま
一瞬のような、永遠のような月日が流れる
タネの存在を、ようやく思い出す
ただ、どこにまいたか、どんなタネかも全く思い出せない
小さなヒントを手がかりに長い旅が始まる
タネをまいた場所を見つけた
芽吹いていた
想像もしていなかったところで芽吹いていた
やがて蕾をつけ少しづつ花開く
土壌からは栄養と水分を、空からは太陽の光と恵の雨を
一身に受け大きく花開く
そして永遠に咲き続ける
その花が、どんな花か気になるのなら、知りたいのなら
その花の、匂いを頼りに旅に出ればいい
いつか必ず見つけられるから
空は曇っているのに、とても眩しく感じた